スキンケア成分知識


アルテミアエキス -知っておきたい、肌細胞とDNA-

ご存知ですか?紫外線の怖さ。

「真っ黒な日焼けは元気な証拠」というのは、一昔前の話です。私たちが毎日浴びている紫外線。本当はとっても怖いものなのです。

以前は健康のために日光浴をすることが必要だと考えられてきました。
しかし、最近では紫外線による悪影響の方が心配されるようになり、98年には母子手帳からも「日光浴」の項目が削除されました。オゾン層の破壊などで年々強まっていく紫外線は、非常にエネルギーの高い光線で、色々な影響を肌に与えます。

紫外線は、波長の違いからUV-A、UV-B、UV-Cの3種類に分けられます。このうち地表に届くのは、UV-AとUV-Bです。
UV-Bは、皮膚の外側の層(表皮)に影響を与え、シミやくすみの原因になります。肌が日焼けして黒くなるのも、UV-Bの影響です。

UV-Aは、表皮のさらに奥の真皮にまで入り込み、皮膚にハリや潤いを与えるコラーゲンやエラスチンを破壊し、シワやたるみの原因になります。
また、紫外線を浴びることで、肌細胞のDNAが傷ついてしまいます。
細胞はある程度の傷なら自分で修復する力を持っていますが、何度も紫外線を浴びてDNAが繰り返しダメージを受けると、細胞の修復力が低下してしまい、皮膚がんを起こしやすくなってしまいます。

この他にも、紫外線によるダメージは確実に肌に蓄積し、シミ、しわ、たるみなどの老化現象となって現れます。
これを「光老化」といい、肌の美しさを保つには、いかに紫外線から身を守るかがカギとなります。
また、光老化は少しの紫外線でも着実に進み、時間が経ってもなかなかもとに戻りません。恐ろしいことに肌は紫外線を記憶するため、自分では気づかないうちに着実に老化していきます。それを防ぐためには、日ごろからの紫外線ケアが大切なのです。


傷ついた肌細胞DNAを修復!

紫外線によりダメージを受けた肌細胞のDNA。アルテミアエキスには、それを修復するはたらきがあります。

肌には元々紫外線などの刺激から身を守る機能が備わっています。シミを作って嫌われるメラニンも、実は紫外線を吸収することで細胞へのダメージを防いでくれているのです。そして、肌細胞も、自分を守る物質を作っていることが最近の研究で明らかになってきました。
ヒートショックプロテイン(HSP70)もそのひとつ。ところが、これが加齢とともに減ってしまうこともわかっています。そこでこのHSP70を増やす成分を探し、見つけ出したのがアルテミアです。

アルテミアは海洋プランクトンの一種で、水を失うと耐久卵と呼ばれる状態になり、乾燥や強紫外線下、熱などの過酷な条件で何十年も生き続けることができます。しかも驚くべきことに、再び水を得ると速やかにふ化し、成体となる、すばらしい生命力を持っています。
その驚異的な生態を研究しているうちに、アルテミアがヒートショックプロテインを増やす働きがあることが分かりました。でもその素晴らしい作用も、あらかじめ細胞に存在していないと本来の効果は発揮できません。紫外線などからダメージを受ける前に、肌細胞内のヒートショックプロテインを増やしておくことが理想的です。

ヒートショックプロテイン(HSP70)

細胞が熱やストレスを受けた時に誘導されるたんぱく質で、別名「ストレスタンパク」とも言われています。最近では、コラーゲン産生を高めるものや、DNA保護機能を持つものなど、いろんなものが見つかっています。


HSP70の保護作用

HSP70の保護作用

紫外線から肌を守るには

紫外線防止効果の指標

紫外線は肌の老化を早めます。
つまり、美しい肌のためには、毎日の紫外線対策が重要になってくるのです。では、それを防ぐためにはどのようなケアが必要なのでしょうか。
一番効果的なのは、紫外線に当たらないこと。
帽子や日傘、上着などを着用して、紫外線が直接肌にあたらないように工夫しましょう。

さらに、曇りの日でも快晴の50~60%、雨の日でも30%の紫外線を浴びていますので、油断しないようにしましょう。
日常の紫外線対策で効果的なのが日焼け止めです。
それぞれの商品は、効能はもちろん、使い心地や肌質、使用場面に合わせて使ってもらえるように考えられています。それぞれの日焼け止めの能力を知ったうえで、目的にあったものを選ぶことがポイントです。

紫外線の防止効果は、SPF値とPAで表されていますので、お店で選ぶときの参考にしましょう。