肌荒れは、角質層の水分保持能力が低下して、肌が乾燥するトラブルです。乾燥することにより、外的刺激から守るバリア機能が低下するためトラブルを生じやすくなっています。
年齢とともに、水分保持能力が低下し、皮膚は乾燥しやすくなるためバリア機能も低下します。
肌が乾燥すると、バリア機能が低下するためちょっとした刺激にも過敏に反応してしまうため、かゆみを生じやすくなります。後で述べる、アトピー性皮膚炎、皮膚掻痒症、乾皮症などは、乾燥肌が疾患の発症と深く関わり合っています。
肌が過敏な状態で、皮膚トラブルを起こしやすい肌をいいます。角質層の状態は、皮脂が少なく乾燥しやすくなっています。
何もできていない(湿疹ができたり、赤くなったりしていない)のに、痒みを感じるというのが皮膚掻痒症です。皮膚が乾燥しているため、ちょっとした刺激にも過敏に反応してしまい痒くなってしまいます。
低温、低湿になると症状は悪化します。また、布団などに入って体が温まると、その温度差が刺激になって痒みを増します。
さらに症状が悪化してうろこ状やひび割れた状態を乾皮症といいます。
皮脂、汗の分泌が低下し、皮脂膜の量が減少すると皮膚が乾燥します。かさかさして、粉が吹いたようになり、さらに症状が進むと、角質が増加して、ひび割れになったり、鱗(うろこ)のような鱗屑(りんせつ)が生じます。
少しの刺激で痒みを生じるようになり、掻くとそれが刺激になり、湿疹化することがあります。低温低湿で症状が悪化します。
アトピーとは「不思議な病気」を意味します。原因、発生機序が不明。先天性の過敏症の一種です。
アトピー体質(喘息、鼻炎アレルギー等を起こしやすい)の上に、いろんな刺激が加わって激しい痒みを伴う慢性の皮膚疾患です。子どもに多く見られます。
いずれの症状も皮脂膜の絶対量が非常に少ないのが特徴です。皮膚表面の細菌の繁殖を抑える力も低下しています。外的刺激に対し、極めて過敏な状態になってしまいます。
症状としては、顏の血色が悪く、乾燥肌、赤い斑が顏にできます。慢性化すると鳥肌のようにざらざらしたものができます。また、体全体が赤みをおび、皮膚の表面がフケのようにはがれます。
非常に痒いので、かきむしると傷ついてじゅくじゅくした状態になる場合もあります。